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2020/03/11

資金と損益

~資金は、会社存続という面から見れば、損益に優先する。~

 

 「利益が出ていること」と、「資金収支のバランスがとれていること」は全く別のことである。・・・

 資金は、会社存続という面から見れば、損益に優先するのだ。赤字をいくら出しても、資金が続いている限り倒産することはない。

 反対に、いくら利益をあげていても、資金がショートすれば会社はつぶれてしまうのである。

 社長たるもの、「資金は苦手」で済ますわけにはいかない。資金の実態を知り、わが社の事業経営に必要な資金を計画し、調達し、運用しなければならないのである。

(一倉定の社長学第2巻「経営計画・資金運用」より引用)

 

 コロナウイルスがますます世界経済に大きな影響を及ぼし出しました。株価の下落も予測を超える早さで、経済界において、リーマンショックを超える勢いになってきました。あたふたするのではなく、すべきことをすべき順序をもって行動に移す、当たり前のことを当たり前に出来るかにかかっていると思います。

 当然、まず手を打つべき部分は、資金対策です。手持ち資金を潤沢にしておくこと、政府の緊急融資も発表されていますが、待つことなく、赤字が続いても持ちこたえられるさらなる資金調達、一年間赤字でも耐えられる資金対策が最優先課題です。そして、補助金・助成金の思い切った活用検討も、安易な人員削減に走らないための資金対策の一つです。

 製造業や建設業を始めとして、中国に端を発する多くのサプライチェーンが切れ、モノが留まりだしています。売上減少の早期解消は見込めません。今、経営者に必要なことは、冷静さと柔軟さ、そして選択肢を持った行動を取ることです。

 いつまでもこの状況が続くわけではありません。冷静に、冷静に、市場を見極め、状況把握に努め、次に変わる環境変化を見逃さないことが大切です。

 兎にも角にも、資金対策、そして経営環境が変わる転換期です、冷静さをもって経営に当たりましょう。大きなチャンスもこんな時に現れます。

所長による経営随想コラム R0203号

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