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2021/11/05
組織の論理
組織というものは、いったん出来上がると、奉仕すべき対象よりも、
組織それ自体の存続のほうが常に優先するという危険をはらんでいる。
組織というものは、いったんこれが生まれると、「組織自体の存続」のみが最重要な命題となってしまうという恐ろしいものなのである。組織を存続させるための最重要条件は、「変化を阻止する」ということである。変化は常に組織のピンチを意味し、指導者失脚の危険を伴うからである。・・・
組織の暴威は、会社の業績を低下させることなど朝飯前、会社をつぶしかねない危険極まりないものなのである。・・・
企業体はお客様がなければ、それ自体が存在しない。お客様の要求に応えなければ企業はつぶれてしまう。そして、お客様の要求は常に変わり続ける。変わり続けるお客様の要求に応えるためには、企業体自身もこれに合わせて変わり続けなければならないのである。・・・ 我々は「変化に対応できる」全く新しい組織理論を持たなければならない。
(日本経営合理化協会 一倉定の社長学第6巻「内部体勢の確立」より引用)
コロナ禍が収まりかけ、WITHコロナの時代に突入し始めたと言われます。選挙も終わり、経済活動も正常化に向けての施策が始まりますね。まさに今、コロナ以前の常識と異なった経営環境に向かおうとしている現状にあると言えます。総論として誰もがそう思っていることかも知れませんが、私達自体、お客様が望まれる「新たな経営環境」に合わせる行動がこれから要求されるはずです。新たな経営環境に合わせると言うことは、今までの現状を否定し変化させなければならないことにもなります。組織が一番嫌う、今までの慣習、今までの常識を変える行動になるのです。組織内では様々な変化への抵抗が発生してきますが、この抵抗も全て受け止め変革を進められた組織には、時代に合わせ成長のできる組織に変われるものだ、そのように感じます。頭を柔らかく対応しましょう。
そんなとき、経営者自ら先頭に立った実践が望まれます。経営者としてこの時代の変化を楽しむ行動にしていくことが必要ですね。
所長による経営随想コラム R0311号