コラム・動画配信
2024/08/16
会社の人間関係
~企業内に良好な人間関係が維持されているということは、
革新が行われていない実証である。~
革新が行われていない実証である。~
企業は外部の変化に合わせて、常に自らを変えてゆかなければ生きていけない。たえず自らを変えるということは、生やさしいことではない。これを行うときには、必ずといってよい程、内部の抵抗があり、摩擦が発生するのだ。
摩擦がないような内部の変更は革新ではない。これから成果の増大を期待することなどできない相談である。優れた革新ほど批判や摩擦が多く、人々を苦しませるものなのだ。・・・
逆説的にこれを言うならば、企業体内に良好な人間関係が維持されているということは、その企業体において革新が行われていない実証である。ということは、生き残るための死にもの狂いの努力がないことであり、企業が倒産に向かって、バク進している姿そのものなのである。
(日本経営合理化協会 一倉定の社長学第7巻「社長の条件」より引用)
コロナ後から様々な日常の変化が起き、インフレや円安と共に、変化する環境を見極め、これに従い我が社のあり方を見直す経営が必要になってきたように感じます。すなわち、今までの常識を非常識と疑う、そして変化する環境に我が社の方をあわせる行動が必要となるという意味です。しかしこれは簡単ではありません。
売上も利益も順調だった会社が、コロナを契機に、売上は思うようには伸びず、人件費を中心とした諸経費増が続き、赤字ないしは利益が出づらくなってきている会社も増えてきたように感じます。それでも従来の常識を様々な理由をつけて変えようとまではできない会社も多く見られます。
もし、現在、業績の急激な悪化が起きているのであれば、革新・改革を取り組む必要があることになります。この革新・改革が決して快いものではないと言うことなのです。
覚悟をした上で、常識とされていたことが非常識化しているのではと先ず疑う、それを変える前提の準備を行う、そして答えはすべて現場にあるとして自ら現場の目線に下ろし、「現場で見る顧客の価値」を一から模索し始める行動が大切になっていると思うところです。その過程では、社内における様々な摩擦や内部の抵抗の発生がついて回ることになるはずです。
筆者が言う、革新を起こさなければ、会社の業績悪化がますます進んで行きかねません。これに対し勇気を持って取り組むことの必要性を説いています。
革新となる行動に対し勇気を持って取り組んでみませんか。
所長による経営随想コラム R0608号