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2024/11/06

謙虚さは魔除けだ

 真理を実行するそのときに大事なのが「謙虚さ」です。私は「謙虚さはお守りのようなものだ」と稲盛さんから教えてもらいました。
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 他人への思いやりがなくなったのは、謙虚さがなくなったからで、謙虚さがなくなると誰も協力してくれなくなる。謙虚さがなくなり、少しでも自分は偉いと思ってしまうと判断も甘くなり、結局は失敗してしまう。だから「謙虚さは魔除けだ」と教えたのです。
 いくら、人生のあり方を学んでいても、謙虚さを失えばそれに反した行動を平気でしてしまい、悪魔のささやきにも乗ってしまうというのです。私は、そのとき初めて謙虚であることが自分を守るうえでも大切であることを学び、納得できたように思います。
 逆境に陥ったとき、それは自分の至らなさが招いた結果だと謙虚にとらえ、反省し、それに真正面から立ち向かう。もし、ニコニコ顔でやってきた悪魔から「助けてあげよう」と誘われようとも、そんな甘い話があるはずはないと、険しくてもまっとうな道を選ぶ。 順境のときは、それは自分に能力があったからではなく皆が協力してくれた結果だと謙虚にとらえ、さらに努力をしようと思う。そのような考え方が必要なのです。その謙虚さの中で一番大切なことは、自分の心の弱さを素直に認めることではないでしょうか。
        (運命をひらく生き方ノート 太田嘉仁著 致知出版社 より引用)


 「謙虚は魔除けだ」、これは稲盛さんの有名な言葉語録ではない言葉かも知れません。
 業績が良く、良い流れが続いているときに、気が大きくなり、自分の経営が素晴らしい、よってこれぐらい無駄遣いしてもバチは当たらんだろう、と舞い上がる経営者。
 業績が悪化し資金繰りが緊迫しているときに、営業はもっと真剣に会社のことを考えた行動をとらんかい、更に業績が悪化するじゃないか、俺だけが頑張って経営してもしょうがないじゃないか、と怒鳴りまくる経営者。
   本文にもあるように、経営の原理原則を学んで知っている経営者であっても、「うちの社員や幹部は何も分かってない、何も考えずに行動したからダメなんだ」などと、見下した発言や怒りの行動をしていると、社員からも愚痴が聞こえ、経営者の方針に向き合った行動とならなくなって行きます。
 経営者にとって、何をしたら良いのか迷走しかけているとき、又は上手く行き過ぎて有頂天気味なときには、一度立ち止まり、今、傲慢になっていないか、「謙虚さ」をもって対応に当たってるのだろうか、と自問自答してみることが重要ではないでしょうか。
  謙虚さで対応しているかどうか、改めて考えることで、経営者が大切にする方針や哲学に基づいた冷静な判断で進むことができると思います。
 「謙虚さは魔除けだ」、外れることのない経営を目指していきましょう。
所長による経営随想コラム R0611号

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