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2025/01/16

かくて運命の扉をひらいてきた

 僕は長嶋茂雄さんが大好きで、以前お目にかかった際、「選手時代、ヘルメットが飛ぶくらいにフルスイングをして三振したのはなぜですか?」と質問したんです。
 長嶋さんは何とおっしゃったか。「後楽園球場に何万人ものお客さんが観戦する中で、一生に一回しか見に来ない人もいる。その人の前で、元気のない長嶋を見せたくない。人間、好調の時ばかりじゃなくて、不調の時だってあるでしょう。ダメならダメなりに、長嶋は打てなかったけど、一所懸命やっていたと思って帰ってもらいたいから、たとえ当たらなくても思いっ切り振る。そうすると、偶然当たったりするんだよ」
 この言葉にいたく感動しました。僕の仕事も全く同じだなと。いま自分にできる精いっぱいを込めて生きているのは確かですね。
 僕はこれまで四千六百二十三回(取材時点)のコンサートを重ねてきて、手抜きをしたことは一度たりともありません。きょうできることはきょうしかできない。明日もできる保証はありません。ですから、僕は「惜しむな、惜しむな」って自分に言い聞かせながら、すべてのステージは一回しかないという思いで立っています。
             (対談 さだまさし 致知出版社 致知4月号より引用)

 新年明けましておめでとうございます。
 年末に整理をしていて出てきた雑誌からの引用です。
 経済の世界、政治の世界、海外の現状において、時代の変革期にあることを感じる昨今ではないでしょうか。
 そして、こんな時代だからこそ、成功する経営者でありたい。そのためにどうしたら良いかを考えてしまいます。ではそのための妙案や秘策はあるのでしょうか。
 「スピードとポジティブマインドが運命をひらくもの」とこの対談では示されています。
 なんだ、妙案でも秘策でもないじゃないかと思われたかも知れません。しかし、不透明で・複雑で・今までの成功体験も通用するかどうか分からない、そんな時代への突入と考えるからこそ、改めてこの実践が成功するための秘策だと言えるのではないでしょうか。新たな壁にぶち当たったとき、自分の行動が「スピードとポジティブマインド」であるかどうか、自問自答して進むことが実は最も有効な方法であると私は思います。
 さださんは、さらに「運命をひらくもの」として、次のように続けてます。

 僕らの業界は、自分の仕事をなめた瞬間に消えていきます。内掌典(宮中祭祀を支える女性の職)を57年もお務めになった高谷朝子様と生前、お親しくさせていただいて、いろいろなお話を伺う中で特に心に残っている言葉は「仕事は光よりも速く」。つまりスピードのない人はダメだと。
 いま起きている問題はいま解決する。「あとでいいや」「明日でいいや」と先延ばしにした瞬間にその人の動きが鈍ると。だから、僕は思いついたらできる限りすぐその場で行動するんですよ。・・・思いついたらいま動かなければ何も始まらないし、周りにやらせるんじゃなくて、まず自分で動かないといけない。自分の仕事を自分で探さない人はダメですよね。やっぱりプロとアマの差はスピードだと思います。
所長による経営随想コラム R0701号

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